Mr.Children「口がすべって」の歌詞の意味を考える【なんか幸せになる曲】


Mr.Childrenの曲は隠れた名曲も沢山ありますね。

今日は、隠れたミスチルの名曲「口がすべって」の歌詞を私なりに捉えた意味を考えたいと思います。

この曲は、2008年12月にリリースされたMr.Childrenのアルバム「SUPERMARKET FANTASY」の7曲目に収録されています。

シングルとしてリリースされた曲では無いので、ミスチルファン以外の方にはあまり聴きなじみのない曲かもしれません。

しかしこの曲は、日常の些細な問題から、壮大な問題に踏み込み、また日常に戻るというミスチルらしい、物事を深くそして俯瞰的に捉えた名曲です。

私がこの曲を聴きたくなるのは、人に上手く物事を伝えられず、相手を怒らせてしまったな。。。って時です。

よくある日常のシチュエーションと思いますね。




口がすべって君を怒らせた

「口がすべって」の主人公は、男性または男性的思考の方と思います。

主人公「僕」と、相手「君」との間で起こった些細な出来事から始まります。

口がすべって君を怒らせた
でもまちがってないから謝りたくなかった
分かってる それが悪いとこ
それが僕の悪いとこ

「ゆずれぬものが僕にもある」だなんて
だれも奪いに来ないのに鍵かけて守ってる
分かってる 本当は弱いことを
それを認められないことも
出典:Mr.Children 「口がすべって」

「口がすべって君を怒らせた」の出だしから始まります。

よくある事ですよね~。

そして、次はこう歌います。

「でも間違ってないから謝りたくなかった」

たぶん、謝ってないんでしょう。これも、よくある事ですよね~。

この2フレーズだけでも、十分に良い曲です!

その後に続く歌詞を見てみると、

「口がすべって君を怒らせた」けど、ごめんと「謝れないこと」に僕は反省しています。

また、その原因が僕の弱さにある事も理解しています。

でも、自分の中で「ゆずれない」プライドの様なものが邪魔をして、謝れないんでしょうね。

その、「ゆずれない」部分は、君や他人からすると、全く興味などないのに。

この「僕」の気持ちが痛いほどよく分かります。

ゆずれぬものを必死に守るのは、自分が弱いから。

そして、自分が弱いことを、自分で理解している。

でも、自分が弱いことを認められない自分がいる。

それで、口がすべったんですよね。

人間って、面倒くさいですね(笑)

 

君をなだめすかせる

怒らせた僕は、君に謝りはしないけど、君の機嫌取りに奔走します。

これも、よくある事ですね~。

思い通りに動かない君という物体を
なだめすかして 甘い言葉かけて 持ち上げていく
もう一人の僕がその姿を見て嘆いているんだよ
育んできたのは「優しさ」だけじゃないから。。。
出典:Mr.Children 「口がすべって」

僕の気持ちを理解してくれない君のことを「思い通りに動かない物体」と表現しています。

そして君(物体)をなだめすかします。必死に甘い言葉をかけたりして。。。

それを見た、もう一人の僕が嘆きます。

「育んできたのは優しさだけじゃない・・・」と。

君と僕との間では、優しさだけじゃなく、君をなだめすかす作業も育んでいるんだ。という事でしょうか?

君を「物体」と呼んでいる時点で、今は「心のこもった愛の言葉」など掛けている訳ではなく、ただ、君を落ち着かせるための、なだめつかせる作業なのでしょうかね(笑)

この「僕」の気持ちって、皆さん持っているのでしょうか?

私は、共感できる部分があるので、、、
性格悪いのでしょうか、、、不安です!!(笑)

 

相手を思う気持ちとは?

そんな僕は、世界各地で起こっている民族紛争のニュースを目にします。

そこで思ったことを歌っているんだと感じます。

争い続ける 血が流れている
民族をめぐる紛争を 新聞は報じてる
分かってる 「難しいですね」で
片付くほど簡単じゃないことも

誰もがみんな大事なものを抱きしめてる
人それぞれの価値観 幸せ 生き方がある
「他人の気持ちになって考えろ」と言われてはきたけど
想像を超えて 心は理解しがたいもの
 出典:Mr.Children 「口がすべって」

民族紛争の収束は難しいと理解している僕。

人それぞれに価値観や生き方がありますからね。

誰もが「他人の気持ちになって考える」ことが出来るなら、もしかすると、民族紛争など起こらないでしょう。

それなのに、僕と君の間でも「相手の気持ちになって考える」ことができていません。

そんなんじゃ、民族紛争の解決なんて、人類には到底無理な話です。

しかし、実際、遠い地では、争いが起こり、血が流れているのが現状です。

誰もが持っているエゴのせいで、誰かが犠牲になっているんだ。。。。とか、考えちゃう歌詞ですね。

 

相手の幸せを願う

世界の民族紛争を憂い、僕の気持ちが変わってきます。

流れ星が消える 瞬く間に消える
今度同じチャンスが来たら
自分以外の誰かのために
願い事をしよう
 出典:Mr.Children 「口がすべって」

民族紛争から、視点は宇宙の星へと移ります。

流れ星を見た僕は、こう思うようになりました。

「次、流れ星が来たら誰かのために願い事をしよう」と。

今まで、自分のプライドを必死に守ることに固執して、相手の気持ちなど考えていなかった僕が、民族紛争のニュースを目にして、大切な何かを気付いた様です。

僕も人の幸せを願うことをしよう。

そうすることで、他の誰かが幸せになるかもしれないから、と。



人は許し合える力を持っている

そしてまた、僕と君との話に戻ります。

口がすべって君を怒らせた
でもいつの間にやら また笑って暮らしてる
分かったろう
僕らは許し合う力も持って生まれてよ
ひとまず そういうことにしておこう
それが人間の良いとこ
 出典:Mr.Children 「口がすべって」

僕は、ふと思いました。

そういや前、口がすべって君を怒らせたけど、いつの間にか笑って暮らしているな。

僕はいろいろ考えすぎていたようだ。

人は、許し合う力を自然と持っているんだな。

うん、そうだ。

許し合えるんだ。よし。

そうゆうことにしよう。

人間っていいな~。

 

「口がすべって」の歌詞まとめ

Mr.Children桜井さんの書く歌詞は、身近な内容から、時に壮大な内容に発展することがあります。

「口がすべって」もそうですね。

最初、「僕と君」から始まり、
次、「世界」に発展し、
そのあと、「宇宙(星)」と続き、
最後、「僕と君」に戻る。

君と僕の現状から、世界の問題に目を向け、宇宙に願いを込め、僕と君の問題は些細なものだった、となっています。

最初、主人公「僕」は自分勝手で片意地張った考えをもっていましたが、最後には、難しいこと考えずに、人間は許し合える力があるんだと、肩の力が抜けた考えになりました。

口がすべって人を怒らせてしまうことは、日常に起こりうるシチュエーションですが、意地を張らず、素直に許しあっていくことが、争うことなく笑って暮らしていく秘訣ですかね。

私も、周りの人や家族に笑顔で優しく接していくことを心掛けたくなります。

そんな素晴らしい名曲「口がすべって」でした。




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